医療系コンサル女子のブログ アトピーの治し方

アトピーの治し方、プロアクティブ療法。

こんにちは。 今回は、現在皮膚科学会最新の治療法とされている「プロアクティブ療法」についてご紹介します。ステロイドへの恐怖心から、症状が出なくなるとお薬を塗るのをやめてしまう方がいらっしゃいますが、そうではなく、症状がない時も塗り続けることが大事です。 湿疹が治った後の皮膚は、見た目では正常に戻ったかのように見えますが、皮膚の深い部分にアトピーの炎症が残っていることがあります。よく繰り返す症状に対しては、一旦ステロイド外用薬により状態がよくなった後に、保湿剤によるスキンケアに加え、ステロイドやプロトピック軟膏を定期的に(週 2 回など)塗ることで、良い状態を維持しようとする治療法があります。これをプロアクティブ療法といいます。 この療法の結果は、データとして上がってきています。 >英国などで295人の患者を対象に、ステロイド薬で症状が治まった後に保湿剤と薬を週2日塗り続ける人と、保湿剤のみを続ける人に分けて4カ月間状態をみた。この結果、保湿剤だけの人は7割が症状がぶり返す再燃となったが、薬を塗った人は2割だった。研究中に皮膚が薄くなるなどの副作用も出なかった。 とあるドクターによると、治療が失敗する最も多い理由が、70%のかたが外用薬の量が少なすぎるというものです。ステロイドを怖いと感じられる方もおられるとは思いますが、ステロイドは現代でもっとも有効な薬です。(飲み薬は副作用が高く、軟膏の何倍もの濃度があるためやめた方が良いです。外用薬であれば皮膚からの吸収になるため、必要最小限の副作用でおさめられます) 通院している病院がプロアクティブ療法に積極的なのかどうかは、病院のブログなどで確認したり、お電話で聞いてみるのも良いとおもいます。そして、こんな療法もあるということを覚えておいて損はないとおもいます。 医療従事者向けかもしれませんが、下記の記事にはプロアクティブ療法についての医師の見解が、座談会形式で書かれていてわかりやすいです。参考にしてください。また、こちらにあるTARCという検査が、プロアクティブ療法には欠かせない指標となるようで、そちらについては次回に紹介します。 http://www.takeda.or.jp/1_index/1_shinryouka_detail/img/hifuka_161116.pdf   皆さま今日もお大事にしてください。